
勤め先の近所に、珍しくご飯(白米)がおいしい定食屋ができてもう何度か通っている。今日はいよいよその店のカレーに挑戦することにした。僕はカレーには少しうるさい。うるさいというか、レトルト臭のするカレーを出す店が許せない。今日日コンビニのやつだって侮れない味だというのに、業務用だかなんなんだか、とりあえず定番だからカレー置いてありますと、バカでかい鍋からスパイシーさのかけらもない、あののっぺりしたルーが出てきたら、もうその店では二度とカレーは頼まない。
お米のおいしいその店のカレーはどうか。奮発してカツカレーにした。今朝カレーパンを食べたばかりだなと、注文してから気がつく。出てきたカレーを早速一口、ここが運命の分かれ道である。レトルトではないようだ。ないようだが、取り立てておいしいわけでもない。コクが足りないというか。何より、せっかくのおいしいお米が活きてこない。そういえば昔、新潟から新米をもらったとき、何故かその日の晩御飯をカレーにしてしまって、なんかもったいなかったねと家族みんなで顔を見合わせたのを思い出した(その後全員ルーをかけるのをやめて、お新香だけで白米をかきこんでいた)。
・・・などと、今日読み終わった 長嶋有の小説の真似をして書いてみる。
歯切れの良い文章は、読むとすぐに影響される。
そうして書くと、やっぱり物語を紡ぐ人たちというのはすごいものだなぁと感嘆させられる。
あと巻末の解説もうまいこと書きやがってとすっきりしつつもいつもちょっと興醒めになる。